Touring & Travel diary
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列車、バス旅»
三江線
2016年09月09日(Fri)
青春18きっぷが一枚余っており、それを使って先日廃止が決まった三江線に乗っておくことにした。三江線は我が家に近い江津から、広島県の三次を結ぶローカル線。ほぼ全線が、中国地方最大の河川である江の川沿いを走っている。昔自転車でここを走り、景色が良かった記憶がある。また実家のある関西方面にJRで行くにはここを通るのが最短距離で安上がりとなるので、気になっていた路線だ。実際には、本数が少なすぎて、接続も悪く、乗り換え案内では候補にも出てこない。
三江線を江津から三次までは100キロ強だが一日で乗るには、一日3本しかない列車に乗らねばならない。朝の列車は早すぎて、地元を始発で出ても間に合わない。他の2本は遅すぎて戻って来れなくなる。出雲経由か、新山口経由で行けば、三次から乗って終電で家に着けるが、三江線の大半が暗くなってからとなってしまう。仕方ないので、朝の列車に間に合う浜田発5時半の列車に乗るべく、妻に車で送ってもらう。
浜田発の始発列車は、ガラガラだが、その過半数が、いかにも鉄道おたくらしき人々。残りも18きっぷで旅行している感じの人が多く、地元の人は非常に少なく思われた。案の定、鉄ちゃん達は、江津で先を競って三江線に乗り換える。しかし、それ以上に鉄ちゃんらしき人々が、既に列車に大勢いたのに驚いた。逆方向の始発では間に合わないので、昨夜は江津に泊まったのだろう。あまりの鉄ちゃん列車度に、もうビックリだ。皆さんカメラでパチパチ色んな写真を撮っているが、私はその雰囲気になじめずカメラを出すのもためらわれた。後方車両は石見神楽を描いた神楽列車だが、それを撮りに行くのも止め。もっとも神楽列車は山陰本線を走っており、地元で何度も見ていて特別感がなかったというのもある。
列車は出発してすぐから、江の川沿いを走る。
国鉄時代、国鉄再建のために赤字ローカル線廃止という話になり、この三江線は真っ先にその候補となっていた。狭い河川沿いに道路がないところがあり、代替バスが運行できないのを配線を免れたのだが、今は道路が完成している。川の両岸が狭くなってくると、ふとそんなことも思い出した。
鉄ちゃんだらけの車両に小学生が大量に乗ってきた。遠足だ。満席近くなり、窮屈になったが、行ったり来たり車内をうろついていた鉄ちゃん達の動きが気にならなくなりほっとする。
広島県に入ると、周りは開けてきた。
三次が近付いても川幅は広いままで、江の川の大きさを改めて知った。
9時半に三次到着。108キロを3時間半だから、平均時速30キロくらい。これではバスに負けても仕方ない。駅はきれいに整備され、このモニュメントのある駅前広場も広々しているが、人が少なくガラーンとした感がある。三江線が廃止されれば、ここで乗り換える人もいなくなり、こんな大きな駅は不要だと思うのだが・・・。
同じ道を引き返すのが一番近い家に帰る方法だが、せっかく広島県まで来たのだ。終電で帰るとして3時間ほどしか取れないが、
徒歩旅の続きを歩くことにし、三次からは広島方面に向かった。