Touring & Travel diary
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4日目 扇浦-コペペ海岸-中山峠-ブタ海岸-高山-ジョンビーチ-小港海岸-扇浦
2020年11月29日(Sun)
小笠原での2日目、今日も快晴だ。明日から雨の天気予報なので、町に出るのは明日にして、今日も歩くことにする。
朝食をとった後、スタート地点のコペペ海岸まで宿の車で送ってもらう。歩いても20分ほどの距離だが、ありがたい。ギルバート諸島出身の先住民「コペペ」が住んでいたのでついた名前だそう。砂のビーチで休み小屋やトイレもきれい、のんびり過ごせそうなビーチだ。
隣の小港ビーチと海は共有しており、人気のシュノーケリングポイントとなっている。マップを見るとサンゴの場所や海中にある案内板の場所が分かる。世界の色々なシュノーケルポイントで泳いで来たが、海中案内板があるところは知らない。今日も泳げそうな気温であり、泳ぐ準備をして来れば良かったと思うが、後の祭りだ。
隣の小港海岸はすぐ近くだが、海岸は険しく、道は山越えになっている。かなり登って景色が広がる。後は下るだけだろうと思ったが、さにあらず。
急な坂を下った先には小川が流れており、小港海岸へはもう一山超えねばならないのだった。
直線なら300メートルくらいなのに、30分以上歩いてやっと小港海岸に出る。こちらは川が砂を運んできているためが、水が若干濁っている。休憩所も見晴らしが良くなく、ビーチとしては魅力に欠ける。対岸の尾根に人が歩いているのが見える。これから進む中山峠あたりだが、再びの急登できつそうだ。
ビーチの端に伸びる岸壁には亀甲模様の枕状溶岩があり、これは一見の価値がある。
ここから中山峠へは島内ツアーの人々も歩く道なので、コペペ海岸からの道より道幅が広く整備されている。そうはいっても急な登りは大変だ。尾根まで出れば、景色の良い平坦な道が少し続くので、のんびり景色を見ることができる。写真の右側が小港海岸、中央やや上の小さな砂浜がコペペ海岸だ。遠くには港付近も見えている。
小港海岸からジョンビーチまで歩いて、また戻る計画だ。妻は景色の良い中山峠で待ってるというが、ベンチは炎天下になっており、ここは大変そうに見える。
逆側の南島付近には小島がたくさん見えている。ボートツアーで人気の場所だ。
ブタ海岸は黒砂のビーチで、少し寂しい感じがする。休憩所からの景色は小港海岸以上にダメだし、ここでは電波が入らない。中山峠は入っていたので、妻はやはり中山峠で待つという。気に入ったならそれでも良いかなということで、ここからは一人で進む。
約1時間かかって高山の山頂に到着する。頂上からの眺めは素晴らしく、遠くに母島も見えている。地元のおじさんに、「戦績は興味あるか?」と話しかけられた。ぱっと見では分からないが、この山頂に旧陸軍高山観測所があるという。柵を乗り越えて藪をかき分けると入り口が見つかった。
外は放置されて場所さえ分からなくなっているが、中は片付けられてきれいになっている。
窓からの景色は、ついさっき見た山頂展望台からのものと同じだ。
高山の山頂から尾根沿いに進むとヤギがいた。昨日何度か見ているのと同じ種類だ。さらに進むと南側が良く開けた展望台があり、ここから母島は良く見える。そこから少し引き返し、今度はぐんぐんと坂を下る。
崩れそうな断崖の上にも道は続く。
昨日から何度も小動物を捕まえる罠を見かけている。いずれも使っていないようなので禁猟期かなと思ってたが、狩猟用ではなく、野生化した猫を捕まえるための罠だそう。自然な生態系を破壊し問題になっていたということで、島内で一斉に仕掛け、捕獲作戦は成功したらしい。集められた猫は去勢され、今は飼い主を探しているというニュースが、昨夜流れていた。
12時半頃ジョンビーチ到着。ビーチ自体は岩が多く、泳ぐよりも磯遊びが面白そうな海岸だ。
帰りはほぼ同じ道なので、ひたすら進む。思ったよりも大変な道で、ブタ海岸が見えたところで13時半。妻は炎天下3時間半いることになり、心配になった。ここでやっと電波が入ったので電話をかけてみるが、電話はつながらず。疲れてしまって大休止したかったが、待たせているので休めない。
14時頃にやっと中山峠に帰着し、妻と無事に合流した。途中何度がヤシガニと同じ色のヤドカリがおり、気になっていた。先を急いでいる間はゆっくりと写真が撮れなかったが、合流してすぐにもいて、のんびり観察する。
14時45分、小港海岸に戻ってきた。ここは東京都最南のバス停だ。
バスは、1日8本。14時台のバスは出てしまっており、16時10分まで待つなら、歩いたほうが早い。15時以降なら電話をすれば宿の車が来てくれるということだったが、何とここでも電話が通じず。仕方ないので歩くことにする。もう歩かないつもりだったので、最後の水を飲んでしまっている。喉乾くのが嫌だなと思いながら歩いていたが、10分ほど進んだ公園に水道があり、事なきを得た。ココヤシの実がなっており、飲みたいなーと思ったが、個人宅で売り物ではない。
小笠原亜熱帯農業センターが宿の裏手にあり、明日にでも訪れようと思っていた。ちょうど通り道だったので立ち寄るが、熱帯植物にあまり元気がなく寂しい。明らかに名前が違う案内板などもあり、がっかりだ。
最後のところで、オオコウモリの森だから通行止めと看板があり、えっ。宿のすぐ裏でもう着いたと思ったのに、森の迂回で1キロ近く余計に歩くなんて疲れ果てた今は無理!!! ちょうど地元の人が通りかかり、問題ないよと教えてくれてほっとした。蝙蝠がいれば面白いなと思いながら森を歩くが、見つからずすぐに森は抜けてしまった。
今日もくたくたで到着し、すぐに風呂。楽しい一日だった。
夕食は、今日も刺身がメインだが、小笠原でどうしても食べたかった亀煮がある。量は少なかったが、太平洋の島々で食べた亀を思い出す味で、大満足。
食後は部屋に戻って、今日もワインを飲みながら明日の作戦を考える。