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美作市中川-八塔寺-船坂峠-椿峠-二木峠-姫路-明石 100km

2005年11月07日(Mon)
横川のムクノキ 最終日、幸い雨は止んだので気合を入れ、早朝6時頃に出発した。しばらく走ると幕営に最適な広々とした草地が・・・。わずか3キロでこんな良い場所があるとは思わなかった。一昨日もう少しがんばっていれば、雨での停滞ももっと気楽なものになっていただろう。こなら携帯の電波も入っており、暇つぶしにメールなどしていたろうが、今朝までいた場所は圏外で電波も入っていなかった。
 敷地の一角に大きなムクノキがあった。推定樹齢千年、幹周り9・4m、高さ30mという巨木で、読売新聞社と(財)国際花と緑の博覧会協会が共同で選んだ「新・日本名木百選」にも選ばれている木だ。むらさき色の実がなっており、食べられるとあるので食べてみた。甘くておいしいが、小さな実の大半がタネで食べる部分はほとんどない。考えてみれば昨日はほとんどまともな食事をしておらず、空腹だ。
 ムクノキのすぐ先が滝宮の分岐。英田ラジコンコースがあり、それに伴う駐車場と公衆便所が整備されていた。自動販売機もあり、温かい飲み物も手に入る。ますます、テントを張る場所を失敗したなぁという気になった。
 残してあったパンを食べ、朝の身支度。今日は家に帰り風呂にも入れるが、頭がもうかゆくなっていたので、ここで頭を洗って、上半身も濡れタオルで拭いた。もう11月、しかも朝7時前という一番冷える時間のはずだが、暖かな朝だったのだ。県道426号

 さっぱりして、県道426号の登りに取り掛かる。大型車の走れない細い道だが、舗装されており、車は全く来ない。本当は周辺に民家のないここまで来てテントを張る予定だったのだ。この道沿いは予想通り幕営に最適な場所が何ヶ所かあった。
 道は苔むし、日が当たる場所からは水蒸気が立っている。きつい登りだが、山好きの自転車乗りにはもってこいの良い道だ。尾根に出ても展望が広がる場所は少ないが、きれいな雲海が見えている。良い場所で休んで写真をと思っているうちに、八塔寺到着。
八塔寺 茅葺農家が点在するのどかな風景が広がる八塔寺は、かつて高野山と並ぶほど仏教が栄えた歴史がある。現在は「八塔寺ふるさと村」として観光客誘致にも力を入れている。写真を見て絶対に来ようと思っていた場所だ。期待通りの風景が広がる高原は本当に美しく、上り坂の疲れも吹っ飛ぶ場所だ。しばしの間、休憩所にすわって無心で景色を眺めたのであった。

 これであとは家を目指すのみ。県道90号に入り、山伏峠で岡山県から兵庫県に。そのあとも90号を東に進む。小さな峠をいくつか越え、上郡に到着。2日ぶりの街で、やっと食事にありつけると思ったが、喫茶店が開いているだけで、食堂は11時から、スーパーは10時から、コンビニは見当たらない。コンビニぐらいあるだろうと走るうちに街を抜けてしまいガックリ。さすがに腹が減って、ハンガーノックを起こしそう。
姫路城 上郡からはJR山陽本線沿い、R373からR2のはずだったのに、食料がなかったショックから道を間違え、県道5号を進んでしまった。坂を上ったあと地図を取り出し失敗に気づいたが、あとの祭り。椿峠を越え急坂が終ったあたりにコンビに発見。やっと弁当にありついた。
 腹さえ満たせば、交通量の多いR2よりこの道の方が快適に走れる。峠をいくつも越えねばならないが、R2は何度も走っていることもあり、そのまま県道を進んだ。
 弁当を食べてそう時間も経っていなかったが、竜野でラーメン屋を見て暖かいものが欲しくなり、また食事。
 最後は菊花展開催中の姫路城で一休みし、R2からR250と進み明石に16時頃帰着。家には誰もおらず、冷蔵庫も空。のどが渇いて帰ったのにまず飲んだのは水道水だった。
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