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なぜママチャリで旅を?

 みなさん不思議に思われるようですが、たいした理由はありません。
 またママチャリに対するこだわりも全くありません。
 なんとなくですよ。なんとなく。
 強いて言えばそこにママチャリがあったから

 実は、全独立国訪問を完成させる旅があと残り1ヶ国になった時に、かかとの骨を折ったのです。医者に診てもらえば当然ギブスで、旅は終わりの大怪我です。しかし、怪我はまともな医者のいない離島。
 かかとを浮かせ何とか移動するしかなかったのです。街に着いた時に病院には行ったのですが、見習いらしき医師に当たってしまい埒があかず。開き直ってそのまま最後まで旅を続けましたとさ。

 帰国してすぐに医師に診察してもらったのですが、かかと骨折は全治一年だと説明されたものの、長い間そのまま旅を続けた事もあり、今さらギブスをしても効果はないとこのこと。私の場合は1年で直るかどうか不明…。他の病院に行こうとも考えたけど馬鹿らしくなってそのまま。
 そのあとずーっとほとんど歩かない生活を続けました。骨折後一年経っても、かかとを地面に付ければ痛い状態でしたが、さすがにもう歩く練習をしようと決心しました。なんせ動かなかったおかげで1年で20キロも体重が増えてましたから…
 しかし、少し歩くとかかとは腫れ上がり、熱を持ってしまいます。これではリハビリ以前、運動不足の解消にもならない! んでっ、そこにあったのがママチャリ。(親のです。私は幼い頃からスポーツ車にしか乗ったことがありませんでした。)骨折直後でもかかとを浮かせば歩けたのだから、かかとに負担がかからなきゃ良い。そう考えてママチャリに乗るようになったのです。

 これが意外におもしろい。実家に舞い戻ったのは約20年ぶりなので、近所の様子も以前とは大きく変わっています。知らなかったことも多く、そのためにカメラまで買って、始めは近場を走り回っていました。
 近場に飽きると徐々に足を延ばし、そのうち往復100キロなんて当たり前になってきました。でもママチャリでは一日の限界はまあ100キロ。120キロを越えたらヘロヘロに。もっと足を延ばしたいが、長距離に向かないママチャリで丸一日走ると翌日は体中が痛くなっている。泊まりでツーリングに出るのには少々無理が…

 私は元チャリダーで、本当は自転車での世界一周を考えていました。当然日本中自転車で走った経験があります。その頃の記憶も蘇り、「やっぱり旅は自転車」なんて気になってきて、キャンピング仕様の自転車を久々に買うかなどと思ったり、もう歳だからバイクにするかなんて考えたりしていましたが、どちらも最低10万は必要で、今の私が気楽に始められる金額ではない。そこまでやるなら、テントや寝袋も良いものに買い換えたいし、PDAも購入し、モバイルでサイト更新も…。
 初期費用に20万円以上使うなら、海外を旅しているほうが良いという結論に一度は到達してしまった。

 そうして、久しぶりに長い休みが作れた年末に中国への航空券を手配。空いているはずの日なので取れるはずとキャンセル待ちでも代案を考えず高をくくってたのですが、ギリギリになって取れないままに中止が決定。
 せっかく空けた時間があったので、とりあえずママチャリでキャンプツアーに出ることにしたのです。
 体も心も準備できていない状態で、しかも真冬。間違って夏用の寝袋を持って行ったこともあり、好きな山間部には寒さで入れず。走ったのは平地ばかり、なのに膝を痛めて途中で切り上げ、帰宅後はしばらく歩けない状態でした。
 国内ならもうバイクか車なんて考え、しばらく自転車には乗らず。暖かくなって膝やかかとの痛みがやわらぐと運動不足解消という原点に立ち返って近場を走ろうと思いましたが、それさえしなかった。

 再び2週間ほど時間が取れることになったゴールデンウィークのためにまたも航空券を物色。しかし、考えていた中国が楽しめそうにない雰囲気になってきていたし、欧州まで行くならもう少し長く行きたい。
 ぐだぐだ考えているうちにタイムリミット。2度目はもうママチャリツアーで良いやってな感じでの出発でした。今度は季節も良いし、一度やったので気も楽。最後はデジカメのデーターが壊れ、落ち込んで戻りましたが、旅自体は楽しかった。

 今はもう次回のことを考えている状態で、明日にも出たい気分!
 しかし、やる気満々でも、ヘロっと明日原チャリを買ってるかもしれないし、夏には海外を歩くパッカーに戻っているかも。もし怪我がなければ、日本一周を歩きでやって“芭蕉を目指す”なんてことも考えてたので、足が治れば歩き旅を始めるかも・・・
 なんのこだわりもなく、気軽に始められ、気軽にやめられるのがママチャリ旅のメリットですからね。

MAY05

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