Touring & Travel diary
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沖縄 2013-14»
沖縄(2013-14)那覇→渡名喜島
2013年12月29日(Sun)
那覇は1泊だけ。宿から港まで歩ける距離ではあったが、昨日のモノレールの一日券がまだ有効だったのでモノレールも使って船着き場である泊港に移動。
![泊港](/img14/p1170735.jpg)
今日の目的地は渡名喜島。人口約400人の小さな島で、久米島行きの船が一日往復立ち寄るだけの不便な島だ。船は非常に混んでおり、年末の帰省客なのかと思っていたが、後で聞いたところ2日連続で欠航していたためだった。港が小さいために、少々の風でも接岸できず船が欠航するのだとか。昨日の那覇は風は少しあったが天気は良かったのでビックリした。これでは観光客も少ないはずだ。
![フェリー琉球](/img14/p1170736.jpg)
10時半頃に渡名喜島到着。人口が20倍以上の久米島行きの船の経由地なので、ここで下船する人は非常に少なかった。
![渡名喜港](/img14/13a_9866.jpg)
港は島の西海岸にあり、指定キャンプ地の東浜(あがりはま)に行くには島を横断することになる。といっても約500メートルの村道をまっすぐに歩くだけ。島の集落は港と東浜に挟まれた部分だけで、この道がこの村のメイン道だ。
![渡名喜村村道1号線](/img14/13a_9871.jpg)
集落全体が重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、集落のあちこちにこのようなフクギ囲まれた赤瓦の伝統家屋が見られる。
![渡名喜村伝統家屋](/img14/13a_9873.jpg)
屋根の上にはシーサーも沖縄らしい。
![屋根の上のシーサー](/img14/13a_9881.jpg)
美しい東浜に着いて、まずはテント設営。あまりに良いテント場なので、昨夜飲み残した泡盛に朝食の残りのつまみで、いきなり酒盛り。
![東浜で酒盛り](/img14/13a_9882.jpg)
島の食堂は営業時間が限られているので酒盛りは軽く終え、今度は違う道を通ってフェリーターミナルに向かう。屋根の上だけでなく、門の入口にもシーサーが飾られている。こちらは本土の狛犬のように「あうん像」で対になっている。
![門柱のシーサー](/img14/p1170749.jpg)
この丸い石はチキシと呼ばれ、昔は夜になると若者がチキシを地面にたたきつけ悪霊除けをしていたとのこと。若者の力比べに用いられるのが通例だった本土の力石と同じようなものだが、使い方が違う。
![チキシ](/img14/p1170752.jpg)
12時頃にターミナルに行き、ターミナル食堂で沖縄そばを食べる。入るとすぐにそばしかないけど良いかと聞かれ注文したが、食べてる間に来た観光客はもう今日は終わっちゃったと断られていた。まだ12時半、営業時間は14時までのはずなのに・・・。島にもう一軒ある食堂のふくぎ食堂は、今日から年末年始で休業中。念のためにターミナル食堂の夕食時間の営業を聞いたところ、当分はやらないとのこと。ここしかないのに、これは困った。
![沖縄そば](/img14/13a_9886.jpg)
ターミナル食堂のおばちゃんがキャンプしてるなら野菜をあげるというので、食後に家までもらいに行った。おばちゃんの家は島豆腐を作ってる店なのでこちらも忙しいのだそう。
![島豆腐屋](/img14/13a_9901.jpg)
渡名喜の伝統家屋のもう一つの特徴は、風よけのため塀に囲われた敷地内を掘り下げていること。これなら台風が来ても大丈夫だろう。
![掘り下げ屋敷](/img14/p1170762.jpg)
午後は島一周道路を歩くことにした。スタートは東浜から。集落のあるあたりだけに防波堤がある。
![東浜](/img14/p1170766.jpg)
東浜の南側はシュンザと呼ばれる急峻な海崖が続いている。満潮時にも歩けるように古くから石を積み上げた歩道が海岸部にあり、アマンジャキと呼ばれてきた。写真の右は現代の車道、左にアマンジャキが見える。
![アマンジャキ](/img14/p1170772.jpg)
島南東部にある島尻毛(しまじりもう)は、美しい景勝地で散策道が整備されている。ソテツやアダン(パンダナス)がたくさんあった。
![島尻毛](/img14/p1170780.jpg)
峠を越え、東側の海が見渡せるようになってくると沖合に環礁に囲まれた美しい島が見えてくる。これが入砂島だ。現在は米軍の演習地となっており、残念ながら訪問できない。
![入砂島](/img14/13a_9909.jpg)
道中何度もタロイモ(里芋もタロイモと同種)のような葉の植物を見かけており、タロイモ好きの我々はワクワクしていたが、沖縄のものは食べられず、クワズイモと呼ばれるそう。残念。しかし、石灰岩の隙間に根を生やしているクワズイモには感心した。
![クワズイモ](/img14/13a_9913.jpg)
沖縄ではアダンと呼ばれるこのパンダナスの木もあちこちに生えており、ここが南の島であることを実感。太平洋の島国を旅していた頃のことを思い出した。
![アダン](/img14/13a_9918.jpg)
坂を下って西海岸に到達すると、目の前の海には岩がたくさんある。イェーンシジ(神の宿る岩)と呼ばれる岩で、入砂島の神様が海を渡ってくるといわれている神聖な場所である。
![イェーンシジ](/img14/p1170790.jpg)
この辺りの呼子浜はウミガメが来る浜として知られている。可能ならこの辺りでテントを張ってウミガメを待つのも楽しそうだが、渡名喜村では東浜以外でのキャンプは禁止している。
![呼子浜](/img14/13a_9920.jpg)
何とか明るい時間に村まで戻って来れた。ターミナル食堂とふくぎ食堂はやはり閉まっており、もう一軒ある憩い所西門にも行ってみたが、電気がついていない。いつの間にか暗くなり、村のメイン道路にはフットランプが点いており、幻想的な雰囲気を醸し出している。
![](/img14/13a_9928.jpg)
仕方ないので村で唯一開いていた店で買い物をし、東浜に向かう。今回は沖縄のものを食べようと思っていたので、テント泊であっても炊事道具を持って来なかった。まさか食べる場所がないとは思わず、失敗。風も吹いてきて少し肌寒いので夕食はテントの中で。もらった野菜と缶詰肉をつまみに泡盛の残りを少々。炭水化物はチキンラーメンを生でボリボリ。でも波の音の聞こえる海辺のテント泊は心地よく、最高!