Touring & Travel diary
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大島 家-久里浜-岡田港-野田浜-元町-トウシキ-波浮港-大島公園-元町-トウシキ
2014年05月17日(Sat)
昨年の八丈島に続き、今回は伊豆大島でキャンプをする。竹芝から夜行の客船に乗った方が情緒はあるが、今回は楽に高速船で行くことにした。幸い週末は久里浜港から高速船が出ている。久里浜港を9時35分に出る高速船で出発すれば、大島まではたった1時間で着くのだ。
大島のキャンプ場は港から離れているので、今回は最初からレンタカーを予約しておいた。八丈島の時と同じモービルレンタカーが大島にもある。大島レンタカー協会に加盟していない会社で、観光協会のサイトとかパンフレットには出ていないが、この会社は料金が圧倒的に安い。ただ、協会加盟の会社なら予約すれば港に車が配車されるそうだが、ここは予約をしても港に着いてから再度電話をせねばならず、その後迎えの車が来て、事務所に行くことになる。もっとも電話をすれば、観光案内所でパンフレットを見ているうちに迎えの車はやって来た。
走り始めて最初に訪れたのは、町営牧場ぶらっとハウス。道の駅のような野菜直売所などがあり、うまそう。
さらに島最北端に近い野田浜へ。小さな黒砂のビーチだが、大島には砂浜が少ないので、夏には海水浴客で賑わうらしい。
少し南に進んだ北野原にも休憩所やトイレ施設がある。近くには2種類の海藻が干してあった。写真の赤い海藻は天草(ところてんの原料)。
北野原の休憩所で、軽いブランチ。海には天草がたくさんあったので、少し味見。普通によくある海藻の食感と味だ。
お昼になって元町に到着、ここが大島で一番栄えている場所だ。船はこちらに着くことが多いと聞いていたが、今日着いたのは岡田港だった。写真は島流しになった源為朝が住んでいたという屋敷の赤門。
この日は天気が良く、利島や新島などがよく見えていた。
西海岸にある地層切断面は見惚れるような素晴らしさ。約2万年分の地層が道路拡張工事によってその姿を現している。
断層などもくっきりし、いくら見ていても飽きない。
宿泊地は島の南端にあるトウシキキャンプ場である。テントを張って一休み。
キャンプ場のすぐ近くに波浮港がある。ここはレトロな雰囲気の集落で、昭和を感じさせる。
有名な「波浮の港」は大正末期に野口雨情が作詩しで、昭和初期に大ヒットした歌だ。港にある記念碑のそばには金属のパイプが並んでおり、備えつけのハンマーで順番に叩くと「波浮の港」のメロディーが奏でられる。観光客としては楽しいモニュメントだが、その音色はかなり離れた場所でも聞こえる。観光のピークシーズンに来たら近所の人はさぞうるさかろうと思った。
旧港屋旅館は、川端康成の小説「伊豆の踊り子」のモデルとなった踊り子が実際に踊っていた旅館だ。明治時代に建てられた物で、今は自由に見学できるようになっている。半月前に天城峠を訪れたばかりということもあり、個々の資料は非常に興味深く、伊豆の踊子を読みたくなった。
坂の上には旧甚の丸邸がある。ここも港屋旅館と同じく明治時代に作られた建物で、網元の屋敷であったもの。
波浮港見晴台から波浮港を見下ろすと、丸い湾内がまるでカルデラ湖のようで、ここが火口だったとよく分かる。
街を出て今度は島の東側を北上する。写真の筆島は、古い火山が波に削られ、中心部にあった硬い岩が残ったもので、「神の宿る場所」と崇められてきたという。
大島公園の動物園にはワオキツネザルを見たくて訪れた。広い敷地内を自由に動き回るワオキツネザルは意外にたくさんおり、元気で良かった。一部は檻で飼われているが、そちらは間近で見れて楽しい。
この動物園では、水鳥の空間で檻の中に入れ、フラミンゴなどが隔たりなく間近に見れられる!
今朝到着した岡田港を通り過ぎ、これで島一周の完了。スーパーで食料などの買い出しをして、元町にある温泉へ。のんびりと1時間半ほど温泉で過ごすともう夕暮れの時間だ。
キャンプサイトに戻り着いた時には暗くなっており、かなり空腹となっていた。かまどで焚き木を燃やすつもりだったが、この日は中止。ガスコンロで炊事の傍ら、さっそく酒を飲み始めた。