Touring & Travel diary
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05晩秋 山陰山陽»
津山-久世-勝山-湯原温泉-蒜山 70km
2005年11月01日(Tue)
朝は川霧が立ちこめ、非常に寒かった。出発の7時半でもまだ10メートル先は霞んでいる。しばらくR53を走り、津山の中心部に到着。5月にも来た城下町の見学をもう一度。内部に入る場所は前回入っているので、閉まっている朝でも問題はない。しかし、カメラを構えていると次々高校生が自転車で来て中々途切れないのにはマイッタ。
市内を色々回って前回見学した場所はだいたいまた訪れて写真を撮ったが、記憶にあるかっこ良い武家屋敷が見つからず町をぐるぐる回る。観光案内所がまだ開いておらず地図がないので・・・。しかし、記憶の場所はここではなく違う町だったようで見つからずに終わった。
R180を西に進むべきなだが、交通量が多く、なるべく裏道裏道と最初は走っていた。院庄で走っていた裏道が未舗装となったので仕方なく国道に戻る。朝から手が凍えるように冷たく、手袋を持ってこなかったことを悔やむ。買わねばこれでは走れない。津山で店が開くのを待つべきだったかなぁと思っていたが、国道沿いに大きな100円ショップを発見。暖かい手袋が100円で買え、ラッキー。
道の駅久米の里で一休み。遠くからでも目立つ巨大なガンダム像があり、笑ってしまった。旧道らしき道に入ると伝統家屋が並んでいた。出雲街道坪井宿だ。聞いたことのない宿場町だが、落ち着いた町並みで結構気に入った。そこから先の田舎道にも伝統家屋が点在。懐かしさを感じる地域である。
久世のスーパーに弁当250円との大看板があり、のぞくとうまそうでまともな弁当。30分前に道の駅で弁当を食べたというのに安さにつられつい買ってしまった。これを1907年に建てられ国の重要文化財にも指定されている旧遷喬尋常小学校前で食べた。
勝山の街も今回のメインの一つだったが、ちょっと期待はずれか。勝山町町並み保存地区の商店はそれぞれ暖簾を出して街の特徴を出そうとしているが、津山の方が昔の雰囲気があってよい。残念ながら暖簾が新しすぎて、古い町並みという感じが出ていない。
勝山からはR313に入り、湯原温泉に向かう。途中にも温泉がいくつかあり、格安の共同浴場に入ることが出来る。自転車でなければ温泉のはしごをしたいところだが、一つ入れば走る気力がなくなりそうなので、一番有名な湯原温泉まで我慢。
のんびり入れば今日はもう走れない。温泉地手前の河原でテントを張れそうな場所をチェックし、いよいよ温泉へ。温泉街の河原はきれいに整備されテント張るには最高な場所、しかし観光地の真ん中でこれだけ快適な露営地があれば、まず大勢テントを張っているはずなのに、テントはない。案の定、河原に降りる場所には、テント設営の禁止が書いてあった。あたり前か・・・。
湯原温泉の名物はなんと言ってもダム直下にある露天風呂。やはり最高の場所だった。しかし、ホモらしき白人2人が素っ裸で動き回って裸体の撮影大会、雰囲気をかなりぶち壊していた。混浴だが、女性はおばあさん一人。変な白人がいなきゃもっと入って来そうだが、見に来てもそそくさと帰ってしまう人ばかりであった。ポルトガル語をしゃべっていたからブラジル人かなぁ・・・。
露天風呂のすぐそばに油屋という老舗旅館があった。映画「千と千尋の神隠し」に出てくる油屋と入口の雰囲気がそっくり。すぐそばには映画にあったような橋まである。東京の温泉と道後温泉がモデルと聞いたことがあったが、外観はここに違いない。名前まで使っているから主なイメージはここではなかろうか。宮崎監督は作品のモデルは複数の場所だとどの映画でも言っていたようだから、まあその一つということだろう。
温泉でのんびりしたので、もうテントを張っても良い時間。下見をした場所に戻るか、少しでも進んでおくか、悩みどころだが、戻るのが嫌いなので進むことにした。坂をずいぶん登ってからボトルの水がないのに気がついた。夕食も買っていない。こればまずい・・・、進むか戻るかばかり考え、泊まる準備が出来ていなかった。非常食はあるが、少なくとも水がある場所までは走らねば・・・
泊まれないときに限って、良いテント地ばかりが目に付く。うーん。ダム湖である湯原湖のすぐ上流辺りは草原地帯になっており、これはもう絶好のキャンプ地。幸い、道路沿いに休憩場所とトイレがあったので、これで水が手に入ると大喜びしたが、断水していた。近くの民家で水をもらうことも考えたが、あきらめて進む。
蒜山高原に入ると畑が広がり、人家も増え、良いテント場は見当たらなくなってしまった。薄暗くなった頃、無人ドライブインのような場所を発見。トイレはきれいで水は出る。しかもそのすぐ裏は一段低くなり、国道からは見えなくなっており平らな草地。何とか暗くなる前に寝る場所は見つかった。しかし、夕食は手に入らず。昼に弁当二つ食ってから何も食べていないのに・・・。
この夜は星が非常に美しく、その代わり非常に寒かった。