Touring & Travel diary » 沖縄 2013-14»

Touring & Travel diary

« 沖縄(2013-14)久米島→那覇

沖縄(2013-14)那覇-旧海軍司令部壕-ひめゆりの塔-平和記念公園-斎場御嶽-勝連城-平安座島-宮城島-伊計島-浜比嘉島-慶佐次

2014年01月03日(Fri)
 今日から5日間はレンタカーで、本島1周の予定。ペーパードライバーの私は今回もナビに徹し、運転は妻w
 できれば本島1周に1週間掛けたかったが、クリスマス辺りから探したのでは年末年始の空車が見つからず、やっと今日から分が予約できたのだった。日程がきつくなったので少しでも早く走り始めようと、宿への迎えは頼まず、レンタカー会社のオフィスに開店時間の8時に出向いた。すでに数人並んでいたが、我々の後ろにはあっという間に行列ができた。手続きは遅く、出発できたのは8時半。
 まずは那覇市内を南西方向に走り、最初に目に付いたコンビニで朝食。沖縄名物のケッチャップ味の焼きそばがあり、妻は喜んで選んできた。麺は沖縄そばと同じで、味付けはスパゲティのナポリタン。ナポリタンスパゲティは嫌いでないので普通に美味しかったが、昔食べた焼きそばは塩味だった記憶がある。どちらが普通の焼きそばだろう?
沖縄焼きそば
 本島1周の旅で最初の訪問地は、旧海軍司令部濠。施設の住所は豊見城市だが、那覇市との境界付近にあり、敷地からは那覇の市街地が一望できる丘にある。
旧海軍司令部濠の那覇
 多大な犠牲者を出したこの地には海軍戦没者慰霊之塔が建てられている。
海軍戦没者慰霊之塔
 壕内に入る前に、まず資料館で沖縄戦について学ぶ。すべてを読むのは精神的に非常にきついが、この際系統立てて知っておこうと時間をかけて一通り読んで気持ちを整理した。その後、壕内へと進んでいく。ベトナム南部のクチトンネルや台湾領の金門島にある「金城民防坑道」などを思い出す地下基地だ。
旧海軍司令部濠
 続いて訪れたのはひめゆりの塔。ここも戦争の悲惨さを知るために訪れておくべき場所。
ひめゆりの塔
 3ヶ所目の訪問地が、平和祈念公園。遠くから公園の象徴である沖縄平和祈念堂が見える。沖縄県民はじめ全国民の平和願望、戦没者追悼の象徴として、昭和53年(1978年)10月に建設されたもの。
平和祈念公園
 もうひとつこの公園で重要な場所が、沖縄戦における全戦没者24万人余の氏名が刻まれた平和の礎(いしじ)。その数に圧倒される。
平和の礎
 こういう歴史を知ってからでないと沖縄の本質は知りえないと思い、先に戦跡訪問を続けたが、重苦しい訪問地はここまで。ここからは普通に沖縄を楽しんでいきたい。
 次の訪問地は斎場御嶽(せーふぁうたき)、世界遺産にも登録された琉球王国最高の聖地だ。訪問者の増加の為か、駐車場が地図よりもずいぶん手前になっていたが、それも仕方ないなと思うほど人が多い。説明ビデオを見てから御門口(ウジョウグチ)を通って御嶽内へ入って行く。道は途中で2股に分かれ、左側の奥が写真の寄満(ユインチ)、台所を意味する名前の神域。
斎場御嶽・寄満
 寄満から一旦引き換えし先ほどの分岐を右に行くとパンフレットなどに写真が使われている岩の割れ目の通路が見えてくる。これが三庫理(サングーイ)と呼ばれる神域である。
斎場御嶽・三庫理
 三庫理の割れ目を進んだ先に拝所があり、そこから琉球王朝時代の神事がおこなわれ、神の島とも呼ばれる久高島を望むことができる。写真中央の水平線部分に平たく見えるのが久高島。
斎場御嶽・久高島を望む
 12時を過ぎ、昼食をとりたいが、斎場御嶽近辺はどこも込んでいた。町で食べようとそのまま先に進んだが、正月休みで開いている店が中々ない。観光地周辺で食べておくべきだったのか。こういう時に助かるのが道路沿いにある全国チェーンの店である。沖縄に来て吉野家かとは思うが入ってしまった。メニューを見てびっくり、吉野家にタコライスがあった。さすが沖縄、沖縄食を色々試しているところなので当然注文はタコライス!
タコライス
 午後最初の訪問地は、勝連城跡。勝連城は、13世紀頃の築城で、琉球王国が安定していく中、国王に最期まで抵抗した有力按司(あじ)阿麻和利が住んでいた城として有名。ここも世界遺産登録地だ。
勝連城跡
 頂上からの景色がよく、これから行こうとする海中道路なども見えた。昭和52年度から始まったという発掘調査は今も続いているのがすごい。
勝連城跡の発掘現場
 勝連城から見えていた平安座島(へんざじま)は、勝連半島から全長4.7kmの海中道路で繋がっている。両側が海の道路は快適で気持ち良い。黒い雲が広がってきていたが、それでも海の色は美しく、晴れたらどんなにすごいだろうと思える道だ。途中に道の駅ならぬ海の駅があり、広々とした駐車場が連なり、海を見ることができる。海の駅の2階が海の文化資料館になっているが、残念ながら年始のために休み。観光客らしき人々で込んでいるのに・・・。観光に力を入れるなら一般の休み時期が書き入れ時なのに、年末年始は閉まっているところがあまりに多い。こういうあくせくしない沖縄の姿が好きではあるが、せっかくの資源がもったいないとも思ってしまう。食堂は開いていたがまだ昼食から時間が経っていなかったので見ただけ。
海の駅あやはし
 平安座島と続く宮城島の間は埋め立てられ、大きな石油基地となっている。この基地の建設の見返りとして出来たのが海中道路という訳だ。石油基地のおかげで平安座島と宮城島の間は小川のようになっていて、地図を見ていないと別の島だとは気がつかないほどだ。
 宮城島の北にある伊計島も宮城島から伊計大橋を通って行くことができる。橋を渡ってすぐ左が伊計ビーチ。有料ビーチですがオフシーズンの見学は無料だった。そりゃそうだろうと思って入ると泳ぐ人などいないのに監視員がいたのに驚いた。今の時期でもグラスボートの運航はしていた。きれいなビーチで設備も整っており、シーズンには人気スポットであろうと思われた。
伊計ビーチ
 ビーチとは反対側に集落がある。ここには伝統的な古民家もたくさんあり、海もきれいで住みたいと思わせるものがある。実際に移住してきた人の家だろうとおぼ和式住宅がいくつかあった。ここなら離島の雰囲気が十二分にあるにもかかわらず、いざとなれば本島と繋がっている便利さもある。いつか移住するならここは候補だと、車を停めて集落内を散策した。建物や畑が低くなっているのは渡名喜島と同じく防風のためだろう。
伊計島集落
 平安座島からは浜比嘉島にも大きな橋が架かっている。伊計島の良さに触発され、浜比嘉島にある比嘉集落と浜集落も散策したが、感覚的にここっていうものが感じられずに終わった。
浜比嘉島
 伊計島で時間を取ったので、夕暮れが迫ってきた。本日の宿は決めておらず、できるだけ北上して車中泊の予定である。うるま市のスーパーで食糧の買い出し。とはいえ、夕食は店で食べたいので今日中に食べねばならないものは控えた。正月3日の夜とあってやはり空いている店はほとんどない。車なので飲み屋は避けたいと思っていたら、うるまの市街は抜けてしまった。金武町(きんちょう)の米軍基地前は賑やかだったが、そこを通り過ぎるともう食べ物屋は期待できそうな場所もない。明るい時間だったらぜひ立ち寄ろうと思っていた辺野古もひっそりしていたので素通り。名護市街への道から分かれ、国道331号に入ると交通量はぐっと少なくなった。ドライバーの妻が期待以上に頑張ってくれたおかげで、一日で東村慶佐次湾(げさしわん)のヒルギ林までやってきた。これで先の行程にも余裕ができ、一安心。駐車場の片隅に車を停めて、本日も泡盛を飲む。久米島で買った1升は昨夜飲みきっており、今日からは石川酒造場の春風である。つまみの中になぜか青パパイヤの千切り、沖縄特産の食べ物としてスーパーで妻が選んでいたのだ。家でなら大喜びでソムタムでも作ったのだろうが、今はそのままポリポリ。神奈川で手に入る代用野菜でソムタムを作るなら大根の皮だと思ったということで、味はご想像を。
野菜パパイヤ
« 沖縄(2013-14)久米島→那覇