Touring & Travel diary
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四国ドライブ10日目 塩江温泉-脇町-土柱-川島-徳島-蒲生田岬 135km
2022年06月30日(Thu)
行程図 この宿でも朝食は美味しい和定食だ。
車中泊とのメリハリをつける意図もあり、今日もチェックアウト時間まで部屋でのんびりと過ごす。チェックアウトしてすぐに近くにあった道の駅へ。今回も地域割りのクーポンをもらっているが、使えるのは規則上香川県のみ。そしてここからすぐに徳島県に入り、香川県には戻らない予定だ。使える最後の店がこの道の駅なので、ここで4000円分のクーポンを使い切らねばならない。という訳で普段ほとんど買わない土産をここでは色々購入した。道の駅の対岸には日帰り温泉があり、そこもクーポンが使えるが、宿と同じ源泉の湯に朝から入る気分にはならず。
ここから国道193号線を進み、徳島県に向かう。県境は峠を越えて最初の集落に入ってからで、その集落の中に県境がある不思議な場所だ。夏子ダム(なつごダム)のダム湖は水鏡のようになって緑の山や青い空を映していた。
吉野川の北岸に広がる平地にまで下り、美馬市脇町にあるうだつの町並みを見に行く。道の駅に車を停めたが、トイレしかない道の駅である。おかしいなと思いつつ、国選定重要伝統的建造物群保存地区であるうだつの町並みに向かう。緑地を越え、うだつの町並みに着いて最初の建物が、美馬市観光交流センターになっており、そこに情報コーナーやカフェ、藍染め体験施設、土産物屋などがある。ここが道の駅の施設を兼ねているらしい。我々のような観光目的で来たなら良いが、ドライブの休憩で道の駅に立ち寄っていたなら、"これはない"と思うところだ。
伝統家屋の並ぶ街並みは、歩いていて非常に楽しい。良いところなのに観光客らしき姿は皆無だ。うだつは、日本家屋の屋根に取り付けられる小柱、防火壁、装飾を指す。定義範囲が広いので日本各地で残るうだつには様々な形がある。この建物のうだつは1階部分の屋根にのる白い部分。
こちらは木の側面は、格子造り呼ばれるもので、江戸末期の典型的な商家の道路に面した側に作られた。
1707年に建てられた国見家はこの通りで一番古い建物だ。重要伝統的建造物群保存地区に選定される前の補修だったのだろうが、外面のリフォームが見目を損なっているのが残念なところだ。築300年以上の古民家なのにもったいない。
うだつの町並みを見学し終え、阿波市阿波町にある土柱に移動する。自然の力によって出来た土柱の景観は素晴らしいものだ。高校の時以来数十年ぶりで2度目の訪問だが、今回は初めての妻に見せたく、四国ドライブで必須の場所の一つのつもりであった。
とはいえ、『アメリカのロッキー、イタリアのチロルに見られる土柱と並んで、「世界三大奇勝」と称されています』と看板にあるのはいくら何でも盛りすぎだろう。100歩譲っても「三大土柱」・・・これでも無理だ。世界各地でこれよりも大規模な土柱を見ている。カッパドキアなどは非常に有名でみんなこの看板を見ておかしく思うはず。そもそも奇勝とは珍しい景色のことで、土柱は含まれるが、それ以外にいくらでもある。ちなみに日本三大奇勝で検索したところ、大分の耶馬渓、小豆島の寒霞渓、群馬の妙義山が出て来た。それにも入っていないのに、世界三大奇勝って・・・。
気を取り直し、先に進む。吉野川の中流に広大な川中島がある。善入寺島と呼ばれる日本最大の川中島で、吉野川河口から約30kmの位置に当たる。明治時代に全島買収され、1915年(大正4年)より遊水池として整備されたが、それ以前は約506戸、3,000人が島内に住んでいた。今は広大な農地が広がっている。この島から吉野川の南岸に架かる橋が川島潜水橋である。潜水橋というのは、四万十川に数多くかかっていた沈下橋と同じもので、増水時には水面下になる造りの橋を指す。
橋を渡ると川島町となる。さらに東に進み、石井町で遅い昼食をとる。そしてさらに東に進むと徳島市だ。市街地に入る前に標高290メートルの眉山(びざん)に登る。徳島平野が一望できる素晴らしい景色の展望台が山頂にある。
展望台付近には大きなパゴダがある。昭和33年に県ビルマ会が第2次世界大戦で戦没した戦友たちの霊を慰めるために、平和を願って建てたものだそう。
駐車場からの景色が良ければここで車中泊と思っていたが、駐車場から展望台までは遠かった。市街地に降りて夕食をとり、その後で車中泊の場所探しすることにする。都会で良い車中泊場所を探すのは難しく、事前にチェックしてある候補を何ヶ所か見て、ダメなら眉山に戻るつもり計画だ。ところが今夜は妻が「元気でまだまだ走れるからもっと良いところを探そう」という。四国最後の夜なので車の中で宴会したいのだろう。私は乱視がきつく車のライトが眩しいので夜間走行はしないことにしている。夜走るとしたら妻に任せきりになるが、室戸岬まででも走れると言いだしたのだ。検討の結果、四国最東端である蒲生田(かもだ)岬まで走ることにする。夕食をとる時間は惜しいので、テイクアウトの夕食を購入し、さらにつまみや酒を買う。
そして蒲生田岬目指して出発。室戸岬へのメイン道路から外れた後は細い道が続いたが、21時20分頃無事に蒲生田岬灯台駐車場に到着する。到着寸前に何頭か鹿を見たが、車中泊なので問題ないだろう。トイレが壊れており使えなかったのは計算外だが、水は十分に持っていたのでさほど困ることはない。作戦通り車の中で宴会して、就寝。