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沖縄（2013-14）本部町円錐カルスト-美ら海水族館-名護-万座-ムーンビーチ

　車内で朝食をとった後、円錐カルストの遊歩道散策に出かける。ここは日本唯一の円錐カルストだということで、2006年に沖縄海岸国定公園に組み込まれているが、遊歩道整備は最近のことらしい。カルストにある遊歩道ということで、山口の秋吉台の様なものを想像していたが、結構な山道で、カルスト地形は時折見えるが、車道から見るのと大差ない。カルスト地形を見る場所ではなく、亜熱帯森林の散策道といった感じだ。もう少し植物についての案内板があればもっと楽しく歩けるだろう。途中には旧日本軍の弾薬庫や砲台跡もあり、その頃使っていた歩道を再整備したものと思われる。

　写真の様な円錐型の山はカルスト地形の形成過程でできたもので、このためここが円錐カルストと呼ばれている。このような円錐カルストは一つだけでなく、この辺り一帯にはたくさんあって、地形としてかなりおもしろいものであった。

　昨日も訪れた海洋博公園に戻り、美ら海水族館に入る。開館直後だったのでスムーズに入れたが、後から後から観光客が押し寄せてくる大人気の水族館だ。水族館に入るのは子供の頃以来だが、沖縄観光のメインの一つとされる有名な場所なので思い切って入ったが、ここは本当にすごい。入ってすぐの水槽には赤い枝珊瑚があり、さまざまな魚が泳いでいた。こういう光景に昔あこがれていたのだが、「赤い枝珊瑚は深いところに生える珊瑚で、スキューバダイビングしても初級者ではなかなか見られない。」と昔いわれ、ライセンスを取る気が萎えてしまったのを思い出した。


　美ら海水族館の中でも一番有名なのが、黒潮の海と名付けられた巨大水槽で、世界最大の魚類であるジンベイザメやダイバーに大人気のマンタなどたくさんの魚が優雅に泳いでいる。

　黒潮の海に接した場所に、カフェ「オーシャンブルー」がある。コーヒーを飲みながら優雅に泳ぐ魚たちを眺めていると心が本当に和んでくる。

　水族館からの景色は、青い海に伊江島などが見え、本当に美しい。見えている建物はマナティ館やウミガメ館、イルカラグーンなどで、これらの別館は無料で見学することができる。

　マナティ館では、人魚伝説のモデルとなった哺乳類であるマナティーを見学することができる。前のヒレのような部分には爪があり、動かし方も手の動きで、見ていて飽きない動物だった。

　海洋博公園を出発し、次に立ち寄ったのが名護の中心部にあるひんぷんガジュマルの木。「ひんぷん」は、沖縄の伝統的家屋で正門と母屋の間に立つ、目隠しの塀のこと。目隠しのように大きな木だからこう呼ぶのかと思ったら、脇に建つ三府龍脈碑（さんぷりゅうみゃくひ）がひんぷんに似ているから「ヒンプンシー（屏風石）」と呼ばれ、その場所にあるのでこのガジュマルの木がひんぷんガジュマルと呼ばれたのだとか。樹齢300年の巨木。

　昼食は、沖縄料理と中華料理を並列に掲げていたレストラン。沖縄食のつもりで野菜炒めを頼んだら、八宝菜だった。
　本日最後の観光地は万座毛（まんざもう）。"毛"は野原の意味で、万座毛は「万人も座する草原」を意味している。隆起珊瑚の草原と垂直に海まで落ちる崖の風景は美しく、沖縄の代表する景勝地の一つ。

　14時半頃に、老舗のリゾートホテルであるホテルムーンビーチに到着。沖縄国際海洋博覧会に合わせ1975年にオープンしたリゾートで、以前は高級リゾートの代表だったが、さすがに老朽化が進み、今はかなりリーゾナブルな値段で泊まることができる。ロービーなどは改装され非常にきれいだが、部屋はリフォームを待つばかりといった感じ。でも予想外に広い部屋で設備も問題なく、大満足である。部屋は、洋室に６畳の和室がついた和洋室の珍しい構造だった。

　２日間風呂に入っていなかったのでさっそくバスタブにお湯を貯めたが、運転の疲れで妻が寝てしまう。大浴場へオープン時間の16時に行きたかったこともあり、部屋では入浴せず。オープン時間に妻を起こし、大浴場へ。人のいない風呂でゆったり、至福のひと時だ。
　入浴後はベランダで景色を見ながら、泡盛とつまみ。明日以降の作戦を練ろうと思っていたが、２連続車中泊の疲れもあり、早い時間から寝てしまった。